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患者さまへ呼吸器内科
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2024.05.27
咳の原因となる病気について
咳は、気道に入った異物や痰を外に出すための体の自然な反応です。咳の原因となる病気はたくさんあり、それぞれ治療方法も異なります。もし咳が続いて心配な場合は、専門医の診察を受けることをお勧めします。ここでは、代表的な咳の原因となる病気について紹介します。
急性の咳 (発症から3週間まで)
- かぜ症候群: ウイルスが原因で、鼻水、のどの痛み、咳などの症状が現れます。一般的には10日程度で自然に治ります。
- 細菌性気管支炎: 肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミジア、百日咳などの細菌感染によって引き起こされます。抗菌薬による治療が有効です。
- 肺炎: 咳に加え、体温が38℃以上、脈拍が100回/分以上、呼吸数が24回/分以上のいずれかの症状がある場合、肺炎の可能性があります。速やかに医療機関を受診してください。
長引く咳 (発症から3週間以降)
長引く咳の原因としてよく見られるのは以下の病気です。
- 咳喘息: 気道が過敏になり、咳が続きます。
- アトピー咳嗽: アレルギー反応によって咳が起こり、喉の奥がイガイガすることがあります。
- 胃食道逆流 (GERD): 胃酸が逆流して気道を刺激し、咳を引き起こします。
- 感染後咳嗽: かぜ症候群などの感染症が治った後も咳が続くことがあります。
その他の原因
肺結核、肺癌、喘息 (ヒューヒュー、ゼーゼーするタイプ)、慢性閉塞性肺疾患 (COPD)、慢性気管支炎、気管支拡張症、間質性肺炎、薬剤性肺障害、心不全、鼻副鼻腔炎など、様々な原因が考えられます。
咳が心配な時はどうすればいい?
咳の原因を特定するためには、呼吸器専門医による問診と適切な検査を行います。
- 胸部エックス線
- 胸部CT
- 呼吸機能検査
- 血液検査
これらを組み合わせた総合的な診断が必要です。咳が続いている場合は、専門医を受診することをご検討ください。
早期の診断と適切な治療が重要です。気になる症状があれば遠慮なく医師にご相談ください。
参考資料
1. 日本呼吸器学会咳嗽・喀痰の診療カイドライン2019作成委員会. 咳嗽・喀痰の診療ガイドライン 2019: メディカルレヴュー社; 2019.