お知らせ
2024.06.07
特発性肺線維症とは
特発性肺線維症(IPF)は、原因不明の肺の病気です。肺の奥にある小さな袋(肺胞)の壁が炎症を起こして固くなることで、酸素を血液中にうまく取り込むことができなくなります。このような病気は間質性肺炎と呼ばれ、その中でも原因が特定できないものを特発性肺線維症といいます。
どうしてこの病気になるのですか?
原因はまだはっきりしていませんが、遺伝や環境の影響が関与していると考えられています。肺胞が壊れたり修復されたりする過程で異常が生じることが、この病気の主なメカニズムとされています。
どんな症状がでますか?
乾いた咳や、息切れが主な症状です。
どうやって診断するの?
専門医が問診といくつかの検査を通じて診断します。以下の検査が行われます。
- レントゲン
- CTスキャン
- 呼吸機能検査
- 血液検査
治療法はありますか?
- 抗線維化薬
肺が硬くなって呼吸がしにくくなるのを遅らせる薬です。今の症状をすぐに改善するわけではありませんが、病気の進行を遅らせます。
- 呼吸リハビリテーション
息切れを和らげ、運動能力と生活の質を向上させます。
- 在宅酸素療法
酸素ボンベや酸素濃縮器を使って、自宅や外出先で酸素を吸入します。息切れの改善と運動能力の向上が期待できます。
息切れや咳が続く場合は、早めに専門医の診断と治療を受けましょう。
参考資料
1.「特発性肺線維症の治療ガイドライン」作成委員会. 特発性肺線維症の治療ガイドライン2023(改訂第2版)2023.
2.厚生労働省のホームページ: https://www.nanbyou.or.jp/entry/156