泌尿器科 症例紹介 |
外来担当医表へ |
適応: | 転移が無い(転移があったら基本的には2.もしくは3.の方法です) 年齢75歳以下(およその目安) 病巣が取りきれると判断できる 全身状態が手術に耐えられる(全身麻酔4時間前後) |
|
方法: | 下腹部を約10~12cm切り、前立腺と精嚢腺を全摘除します。そして近くのリンパ節も切除します。入院は2週間弱です。 ▼近年、内視鏡を用いた全摘除術(腹腔鏡下前立腺全摘除術)も行われていますが、施行できる施設が限られます。当院も平成25年から施行しております。 |
|
利点: | 取り切れればその後、外来通院での採血やレントゲン検査のみで済みます。 (完治の可能性が最も高いです。) |
|
問題点: | 再発の可能性はあります。(なので術後の外来通院は必要です) 尿失禁が残る場合がまれにあります。 射精障害、勃起障害などの障害が残ります。(勃起神経を温存できる場合もあります) |
適応: | 手術の適応でない(高齢者の場合、転移がある場合、心臓、肺、肝臓などが悪く大きな手術が受けられない場合など)患者様に対して転移(骨やリンパ節が多いです)のある場合 手術の前に3~12ヶ月、ホルモン治療を行う事もあります。 |
|
方法: | 1)男性ホルモンを低下させる注射(1ヶ月に 一度と3ヶ月に一度と、2種類あります) 2)男性ホルモンが前立腺に作用しないようにブロックする飲み薬 3)女性ホルモン作用の薬(副作用強く、あまり使われません) 4)男性ホルモンを主に作っている精巣を両側手術で摘除する。 現在、主に行われているのは1)と2)です。 |
|
利点: | 前立腺摘除手術をしなくて済む。効果も十分認める。 多くはありませんが転移がある症例であっても完治あるいは長年抑えられることがある。 |
|
問題点: | 1~3年で効かなくなってしまうことがある。(ホルモン抵抗性になる) ずっと継続する必要がある。(治療費がかかる) 更年期症状が出ることが多い。 短期には血栓症や肝機能障害、長期に使うと骨が弱くなるなどの副作用が問題 →間欠的ホルモン療法というやり方もあります。(治療費の削減や副作用の軽減、さらにはホルモン抵抗性になる確率を下げるかもしれないと言われています。) |
適応: | 1.手術の代わりに根治目的に放射線治療をすることもあります。 2.転移・再発の生じた場所で、痛みのある場所、ホルモン治療で抑えられなくなった場所などに緩和目的で行います。 |
|
方法: | 毎日あるいは週3回、10~15分程度の治療時間です。25~30回(5~6週間かかります) (最近、小線源治療というものもあります。これは前立腺に放射線を発する小さなチップを多数埋め込むやり方です。どこの施設でもできる治療法ではありません。日本ではまだ長期成績が出ていません。) |
|
利点: | 治療中の痛みなどの苦痛はほとんどありません。 ホルモン治療で効かなくなったものもある程度効果があります。 |
|
問題点: | 治療回数に限度があります。 骨髄抑制(白血球や血小板の低下、貧血)や放射線性の腸炎(下痢、下血)、膀胱炎、神経炎(頻尿、血尿)、神経炎(しびれ)などの後遺症が起こることがあります。 |
〒157-8550
東京都世田谷区上祖師谷5-19-1
TEL 03-3300-0366(代表)
東京都二次救急指定病院
厚生労働省臨床研修指定病院
東京都災害拠点病院
日本DMAT指定医療機関